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Posted by 京つう運営事務局 at

2008年07月09日

歩道を占拠する巨大階段の謎

「京都みなみい」は、フリーペーパーとしての創刊を予定していて、昨年秋に創刊準備号を制作しました。そのときの記事を転載します。
「なんやこれ?」という連載企画で、まちで見かけた不思議なものを取り上げ、その謎や疑問を解き明かしています。

なぜ行く手を阻むのか?
歩道を占拠する巨大階段の謎

 歩道の先が急な階段になっている。そんな情報を聞きつけて訪れたのが、京滋バイパス宇治東インターから黄檗トンネルに向かう市道川東京大線の羽戸山の住宅街に面した歩道である。実際に現場に足を運んで驚いた。歩道は緩やかな勾配の頂上付近で北側30段、南側47段の巨大階段に姿を変えているではないか。そして階段の手前は、車道へ出ることを拒むように強靭な柵が設置されている。これでは自転車や車イスを利用する人は、手前の交差点まで引き返さなければならない。こんな無用の長物は一刻も早く排除すべきだ。
 市道を管理する宇治市役所をたずねたところ、道路建設課主幹の高坂隆さんが応対してくれた。
「実は、あの階段の下には7世紀前半頃に瓦を焼いていた窯跡があるんです。しかも日本最古級ですよ」
 昭和57年1月から約1年間、宅地開発のための発掘調査が行われ、このときに「隼上り瓦窯跡」が発見された。山の斜面を利用した全長10㍍ほどののぼり窯で、4基が確認されており、この窯で焼かれた瓦は、奈良県の豊浦寺に使われていたことが分かっている。
 これほどの遺跡であればきちんと保存し、後世に伝えるのは当然だ。都市計画道路なので、道を迂回させられなかったのも理解できる。ならばせめて階段の前に横断歩道を設けて、向かいの歩道に移れるようにすればいいではないか。
「できればそうしたいんですが、ドライバーが横断者を確認できなくて危険なので、勾配の頂上付近には横断歩道を設置できないんですよ」
 なるほど、それで階段の手前で車道に出られないように、頑丈な柵が設置してあったのか。
「実はあの階段、北側と西側で1段の高さが違うんです。遺跡の形を変えることなく階段を設置したので、そうなりました。だから普通に上り下りするとき、ちょっと違和感があると思いますよ」
 そんな秘話も含め、この瓦窯跡は観光資源にならないだろうか。遺跡は埋め戻されて単なる小山にしか見えないが、平等院の庭園と同じく国の史跡にも指定されているほどすごいものなのだ。隼上り瓦窯跡を越える階段だから「はやあがり=昇進」と解釈し、この階段を越えると昇進できるというPRをしてみてはどうだろう。国の史跡には不釣合いか…。いいアイデアがあれば編集部まで一報を。観光協会に提案しますので。
  


Posted by 寺田鳥五郎 at 17:58Comments(0)